| 1. おすすめ度 ★★★☆☆
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漂泊のサッカーライター、宇都宮徹壱久々の単行本。
地域リーグ所属するJを目指すクラブチームの群像を取り上げたルポ。
ツエーゲン金沢、カマタマーレ讃岐、FC岐阜・・・・。
そしてJFL昇格を賭けた全国地域リーグ決勝大会のルポなど。
相変わらず大袈裟なというか、持って回ったというか、大時代というかそういう修飾語句や熟語が多い。
そしてその用法がどこかズレているような気がする。
言いたいコトはわかるんだけど、ここでのそのコトバはちょっとニュアンスが違うんでないの?明らかな用法ミスとは言い切れないけど・・・・。
みたいなのがちょくちょく現れる。
まぁ、それもこのライターの持ち味なんだけど。
そして何より地域リーグを見つめるこのヒトの視線の温かさ、愛が全編を通して感じられるので、そうした細部の違和感は大した問題じゃなくなってしまうのだ。
ルポの中では特に、Vol.11 「全社」という名のバトル・ロワイヤル(第43回全国社会人サッカー選手権大会)が秀逸。
これまで脚光を浴びることの少なかった日本サッカーの一面を浮き彫りにした1冊である。
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| 2. おすすめ度 ★★★★★
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世界中の名だたるサッカーの大会、国内リーグを目にして来た著者が2005年から約3年間を県リーグから地域リーグそして2007年暮れの全国地域リーグ決勝大会までを追った股旅の道程が記されている。イーハトーブの里盛岡を皮切りに桃太郎伝説の岡山、「サッカー不毛の地」で第2の新潟を目指す金沢、全国との県内とのレベルの差に困惑する北海道、その他にも東京町田から九州まで、地域と置かれた状況はそれぞれ違えどJ入りを目指し多くのチームが選手達が日々土を蹴ってサッカーをプレーしている事がよくわかる。J入りと呼ばれるJFLへの登竜門、全国地域リーグ決勝大会の厳しさや、経済力がなければ勝ち続けていくことはできない等情熱と信念だけではJクラブを生み出す事の出来ない苦しさが伝わってくる。昇格を逃した選手の流す涙の重さが伝わってくるような感覚すら覚える程リアルに日本サッカーの現状を描いている。
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| 3. おすすめ度 ★★★★★
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『幻のサッカー王国』『ディナモ・フットボール』などサッカーを通して、帰属意識というか心の拠り所としてのナショナリズムについて書いてきた宇都宮徹壱さんが、初めて日本のサッカー、それもトップのJリーグからすれば4部にあたる地域リーグのチームを取材した連載をまとめたのが、この本。
一読『街道をゆく』のサッカー版ではないか、と感じる。グルージャ盛岡は南部藩の向い鶴がアイコンになっているなどサッカークラブから、その地域の歴史も鮮やかに浮かび上ってくる。ツエーゲン金沢はさすが加賀百万石という感じのインフラをバックにしているし《「香川で誇れるものといったら、うどんしかない」と関係者は口を揃える。よくいえば謙虚、悪くいえば自虐的》なカマタマーレ讃岐の話も面白い(p.112)。
Jを目指すこれらのチームに共通していると感じるのは、日本の中でいまひとつ地味な地域を本拠地にしていること。そうした本拠地をベースに地域振興を図ろうとして、手に入る様々な素材をブリコラージュしてとりあえず立ち上げたのが、こうしたチームなのかな、と。地域リーグからJFLへの昇格は、いまや最も狭き門になっていて、そこに著者はJリーグ「百年構想」の光と影をみる。
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