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第14回 トップページ相互リンクの落とし穴

[2004/05/18]

 最近はトップページ相互リンクをしているサイトが非常に多いですね。これは、Google の PageRank と言うものが、このような現象を引き起こしているように思えます。

 PageRank に関しては皆さん既にご存じだと思いますが、この機会に復習してみましょう。PageRank について Google がどのように記述しているかを確認したいと思います。

『PageRank は、Webの膨大なリンク構造を用いて、その特性を生かします。ページ A からページ B へのリンクをページ A によるページ B への支持投票とみなし、Google はこの投票数によりそのページの重要性を判断します。しかし Google は単に票数、つまりリンク数を見るだけではなく、票を投じたページについても分析します。「重要度」の高いページによって投じられた票はより高く評価されて、それを受け取ったページを「重要なもの」にしていくのです。

こうした分析によって高評価を得た重要なページには高い PageRank (ページ順位) が与えられ、検索結果内の順位も高くなります。PageRank は Google におけるページの重要度を示す総合的な指標であり、各検索に影響されるものではありません。むしろ、PageRank は複雑なアルゴリズムにしたがったリンク構造の分析にもとづく、各 Web ページそのものの特性です。』

 上記の文章を見ると相互リンクをたくさんすればするほど PageRank が上がり、順位が上がっていくだろうとなるわけです。その結果一番 PageRank が高いであろうトップページでの相互リンクが多発しているとのではないかと思います。

 上記の文章ではトップページ相互リンクはとても有効のように見えますが PageRank の性質をより詳しく見ると必ずしもトップページ相互リンクが有効というわけではありません。皆さんは「Google の秘密 - PageRank 徹底解説」というページをご存じでしょうか?有名なページですので知っている方も多いと思います。

 このページは PageRank の論文を元に PageRank の算出方法、算出結果などが詳しく書かれています。一度読んでみると、とてもためになりますが、数学的な論文なので結構読むのが大変です。そこで、今回の内容に合致する箇所を抜粋したいと思います。

『PageRank を高くするためのポイントは、大きく分けて 3 つある。

  • 被リンク数 (単純な意味での人気度の指標)
  • お勧め度の高いページからのリンクかどうか (裏付けのある人気かどうかの指標)
  • リンク元ページでのリンク数 (選び抜かれた人気かどうかの指標)

 すなわち、単に被リンク数の多寡だけではなくお勧め度の高いページからのリンクは高く評価する。また同時に、総リンク数が少ないページからのリンクは高く評価し、総リンク数が多いページからのリンクは低く評価する。言い換えれば「(多くの推薦を集めるような)良いページが推薦するページは、同じく良いページであるに違いない」という判断と、「やたらリンクを乱発するインフレ気味なリンクに比べて、選び抜かれたリンクは良質なリンクであるに違いない」という判断を同時に行っている。きちんと人手の入った高い水準のページからの厳選されたリンクは明確に重視する一方で、あれもこれもと関連のないところにリンクを張りまくっているだけの単なるブックマーク的ページからのリンクは、「(全然リンクされないよりはまだマシだが)ほとんど価値がない」として軽視するわけである。』

 ポイントの 3 番目が重要で、たくさんリンクを張っているサイトからのリンクは、そのリンクの重要度が下がってしまうわけです。皆さんは、相互リンクの相手を探すときに、「このサイトはたくさん相互リンクしているから自分も相互リンクしてもらおう」と思っていませんか?このようなサイトと相互リンクをしても、自分への PageRank にあまり影響を与えないと言うことですね。

 簡単に言うと 4 号のホールケーキ (100g) があって、2 人で分ける (50g) のと、10 人で分ける (10g) のでは、後者の方が自分の食べられるケーキの量が少なくなります。

4 号を 10 人で分割 < 4 号を 2 人で分割

 もちろん、リンク元の PageRank によっても分割する量が変わってきます。例えば、5 号のホールケーキ (150g) を 12 人で分ける (12.5g) のと、4 号のホールケーキを 10 人で分けるのとは、前者の方が分ける人数が多いけれど、食べられるケーキの量は多くなります。

4 号を 10 人で分割 < 5 号を 12 人で分割 < 4 号を 2 人で分割

 このように、ケーキの大きさと (リンク元の PageRank)、分ける人数 (リンク元の発リンク数) によって、自分が食べられるケーキの量 (自分へのリンクの重要度) が変わってきます。簡単に PageRank を上げようとしてもうまくいかないのが Google のすごいところです。

 さらに、Google のページに興味深いことが書かれています。

『デザインおよびコンテンツに関するガイドライン

  • サイトの主要なページへのリンクを含んだサイト マップをユーザーに提供します。サイト マップ内にリンクが 100 以上ある場合は、サイト マップを複数のページに分けます。
  • ひとつのページ内に含まれるリンクの数を適当な数に抑えます (100 未満)。

 なぜ 100 件未満としているのでしょうか?最初私は Google は 100 件以上のリンクは抽出しないのではないかと考えました。100 件以上リンクを抽出するかを検証するには、リンクが 100 件以上 (400 件程度あれば良い) あるPageRank 4 以上のページ (以降 C とする) を見つけます。このページの後方 (300 件目程度に現れるリンク) にあるリンク (以降 D とする) をクリックし、リンク元を調べます。リンク元として C が表示されれば 100 件以上のリンクを Google は抽出することがわかります。調べた結果、D に対して C がリンク元として表示されていましたので 100 件までしかたどらないわけではないようです。

 では 100 件以上リンクがあると何か不具合があるのでしょうか?Google のリンク抽出処理に何らかの不具合が生じるのか、PageRank に与える影響がほとんど無いためやめましょうと言っているのかのどちらかだと思います。どちらにしろ 100 件以上のリンクは都合が悪そうですのでやめておいた方が良いでしょう。

 今回の結論です。トップページ相互リンクも、度を過ぎるとあまり効果はなく、逆に下層ページからの厳選されたリンクの方が PageRank に与える影響は大きくなる可能性があると言うことです。必ずしもトップページからのリンクが一番有効というわけではないことを覚えておいてください。また、同じ PageRank であれば、相互リンクを多発しているページに相互リンクを依頼するよりも、あまり相互リンクしていないサイトに相互リンク依頼した方が良いですね。目安は相互リンクを依頼する相手のページにリンクが 100 未満。少なければ少ないほど良いです。

 実際には 1 ページに何個のリンクがあるかをチェックするのは大変ですので、今回は 1 ページに何個のリンクがあるかをチェックできるツール『ページ内リンク数チェックツール』を用意しましたので使ってみてください。このツールは、リンク元を確認するツールではありません。リンク元を確認するには『Googleリンク数チェックツール』をご利用下さい。

 このまま終わるとちょっと面白くないので、最後にクイズを行いたいと思います。「Google の秘密 - PageRank 徹底解説」と言うページに PageRank の求め方が載っていますよね。そこで、Su-Jine もサンプルを作ってみました。クイズページを見て、PageRank の高い順に並べてみてください。回答は次回のコラムで書きたいと思います。




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